『こちら(自分)を立てればあちら(演芸)が立たず』2023年12月15日 08時30分30秒

<演芸の方向性>

落語の演目に「淀五郎」というのがある。

「忠臣蔵」の芝居で浅野内匠頭をやるはずの役者が病気になり、突然の代役に指名された淀五郎、張り切って舞台を務めるが、座長からは厳しいダメ出し。死ぬつもりになり挨拶に訪ねた名人・中村仲蔵から言われたのが、
「お前のは客から褒めてもらおうというのが見え見えだ」
「褒められようとしちゃダメなんだ、良きゃ客は褒めるんだ」

この言葉は今の演芸全般に通じるように思う。

・漫才、コント・・・笑わせようとし過ぎる。
・落語・・・古典を守ることと笑わせることの葛藤。
・ポップス・・・シャウトし過ぎる。
・演歌・・・歌詞より自分が前に出過ぎる。

時代がそれを求めているのか、それとも忠告してくれる名人がいないのか、もうしばらくは様子を見てみるか。

そこで本日のひと言、
『こちら(自分)を立てればあちら(演芸)が立たず』

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