「先生」という言葉の魔力2016年12月19日 23時59分59秒


先日、公民館のような場所で演奏したときのこと。
「先生、お茶ここにおきます」、「先生、お時間がきたらお呼びしますので」

係の人のなかには、演奏してくれる人の名前を知らない人もいる、その場合は「えっと、お名前はなんとおっしゃるんです?」なんて聞けないから、「先生」と呼ぶのが手っ取り早い、ってことになる。が、あ~コチョバユ~。

というのも、【先生と言われるほどの馬鹿でなし】の通り、先生という呼称には幾分の軽蔑的ニュアンスが含まれることも多いからで、「先生」だけでは失礼だから「先生さん」と呼ぶ、というのはその典型的な例だろう。

世の中には「先に生まれた」だけの先生も多いし、中国では普通の尊称が「先生」だし、落語には「あれ、先ず生きている、ってんスよ。ひどいのは、あれを、先に生えた、って読んだ奴がいる」、というくすぐりもある。

なにはともあれ、「先生」という言葉は、甘ったるい毒気を含んでじわじわと人を縛り付けて身動き出来なくする魔力を持っている。そうでない者が「先生、先生」、と呼ばれるなんざぁロクなことはねぇ、と自覚せねば・・・。

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