トロンボーン吹きの憂鬱 by ジェイワン梶原とキャバレーサウンドメーカーズ

修理に出していたキングトロンボーンが出来てきた。

へこんでいたベルの部分がスッキリとして、申し訳なさそうだった楽器が胸をはって主張している。
・・・「どないだす、綺麗になりましたやろ」

さっそく海岸に行って海に向かって吹いてみると、心なしか音に伸びがあるような気がする。
・・・「そうでっか、気の持ちようでっしゃろけど」

９年前に買ったが、ベルを凹ませてそのままお蔵入りしたせいで、メッキがピカピカ。
・・・「はあ、長いこと吹いてもろてまへんやったさかい」

３時間ほど吹き慣らしてみて、鳴りもスライドもオーケー。よし、これから本番はこれでいこう。
・・・「ほな、これからよろしゅう、頼んまっさ」

使用年数に合わせ人も老いていく、しかし、鳴らす意識が無ければ楽器は鳴らないもの、ということで、本日の教訓

【　使用年老い易く　楽器鳴りがたし　】