『酒に水を足してる?とんでもねえ、水に酒を垂らしてるだよ』2022年07月12日 08時45分45秒

<禁酒月間?>

「お婆さん、何か美味いものと、それから酒はあるかい」
「酒はハア、こんな田舎だけんど、銘酒があるだよ」
「へー、どんなのがあるんだい」
「村さめ、庭さめ、直(じき)さめ、てのがあるだ」
「へー、村さめ、ってのはどんなんだい」
「飲むとホッコリ酔って」
「ほう、いいねぇ、それで?」
「村を出るころ醒めるだよ」
「それで、村醒めかい、ほかのは?」
「庭さめは、庭を出るころ醒める、直醒めは、飲んでるそばから」
「ひでえな、それじゃ、飲まねえほうがいいぐらいだ」

と、落語にはこんな酒が出て来る。

今月はピン仕事が一区切りつくまで飲まない、と決めているのに、そんな決意を揺さぶるビールのコマーシャルが、これでもかと流れる。

「ノンアルコール」という手もあるが、残念ながらその味は、落語の旅人のセリフじゃないが、「それじゃ、飲まねえほうがいいぐらいだ」。

そこで本日の一言、
『酒に水を足してる?とんでもねえ、水に酒を垂らしてるだよ』

参考:上の落語のおばあさんのセリフの続き。