トロンボーン吹きの憂鬱 by キャバレーサウンドメーカーズ

＜改作落語「花見のラッパ」＞

甲：おう、花が咲いたな。
乙：そうだな、いっちょう花見にでも行くか、そうだ、俺はトランベット、お前はトロンボーンを持って行って、演奏して小遣いを稼ぐ、ってのはどうだ。
甲：そりゃいい考えだ、よし、大サービスでひと吹きワンコイン、それで大儲けしようぜ。

甲：寒さのせいか客がいねえな、よし、景気づけにお前のトランペットを吹いてくれ、俺が500円払うから。
乙：よし、♪パッパラパー、パッパー、次はお前のトロンボーンだ、ほら、500円だ。
甲：おう、まかせとけ、バブバァ～、ドゥビドゥドゥダ、もう一度お前の演奏聴きたいな、そら、500円。
乙：まかせとけ、パッパラパー、次はお前だ、ほれ、500円。

甲：おい、もう日が暮れるぞ、あんだけ吹いたんだ、そうとう売り上げが溜まったろ・・・あれ、500円玉１枚しかねえぞ？！
乙：そんなはずはねえが、俺が吹いて500円、お前が吹いて500円、で、また俺が・・・そうか、500玉が行ったり来たりしただけだ、ハハハハハ。
甲：なんだと、大儲けって言ってたのに、全然儲からねえじゃねえか、この大嘘つき！
乙：大嘘つき？いやあ、俺はトランペットは吹くが、ホラは吹かねえ。

そこで本日のひと言、
『花より落語』

参考：古典落語「花見の酒」

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