ボントロ女子の悩み相談-なにぃ、書いてある意味が分からんだって?2018年02月05日 22時45分45秒

生徒:ねぇ先生、ジャズの曲の楽譜もらったけど、なんかゴチャゴチャ書いてあって、意味分かんないんだけど。
先生:(ゴチャゴチャって言うな)そうねぇ、まず、楽譜ってよっく考えてみると、デジタルデータそのものなのね。
生徒:デジタルって、数値ってことよね。楽譜のどこが数値なの?
先生:だって、五線で音の高低、音符で音の長短を表してるでしょ。で、それをそのまま演奏したら、無味乾燥な表現になっちゃうの。
生徒:えー、ありのままの~♪、じゃダメなわけ。
先生:(あら、ちょっと古い)作曲者や編曲者は、自分の頭に浮かんだメロディやサウンドを楽譜に起こすんだけど、デジタルだけでは表現しきれないニュアンスなんかを伝えるのに、いろんなアーティキュレーションや表現記号を使ってるの。それを一覧にしたのが上の表ね。
生徒:ふーん、まず、アクセント・・・なんか縦と横とあるけど。
先生:一般的には横向きアクセントだけど、ジャズではもっと強いアクセントを表すのに山形アクセントを使うの。スタッカートは音を短く演奏するんだけど、ジャズでは四分音符のも八分音符のも、同じ長さ。
生徒:ウッソ~!どうして、どうして。
先生:答えは簡単、ジャズの編曲者が楽譜を書くとき面倒くさいから。細かく音符を指定すると、逆に読みにくくなっちゃうから。実践第一ね。
生徒:ふーん、ズボラなんだ。スラーって、サックスとかだと、指だけで音を変えるんでしょ。
先生:それもジャズでは違ってて、レガートタンギングって言って、柔らかいタンギングを使うの。速いパッセージはしょうがないけどね。
生徒:次の、ジャズ独特の表現テクニックって、これがわかんない。
先生:キックビート、シンコペーション、アンティシペーションはジャズによくあるリズムのパターンね。
生徒:インデなんたらの、×って、ありなの。
先生:インディフィニット・ノート、in=not、definite=明確にする、つまり、はっきりしない音程、ジーカンパツイチ、ごめん、感じ一発の音、だから書けない、つまり×、ね。
生徒:ビブラートって歌でも使うやつよね。
先生:そう。ジャズでは個人やバンドの個性を出すのに特に重要ね。
生徒:バンド全体でも?
先生:そう。グレンミラーなんかのサックス群がいい例ね。ただし、フルバンドではユニゾンの場合はかけない、というのが原則ね。
生徒:シェイクとか、スライド効果とかって?
先生:バンドや個人が、いかに他と違うかを誇示する、いわば「楽器表現の腕比べ」、のためのテクニックね。え、あれってどうやってんの!?って思わせんのが快感~♪、みたいなこと。
生徒:ふーん。で、結局どうやったら出来るようになるの、先生。
先生:それは、ジャズ発祥のころの初心に戻って、一に練習、二に練習・・・
生徒:三枝の落語はおもしろいー、ってか~。
先生:(はい、はい)そのうち、鬼ほど基本練習に取り入れてあげるから、楽しみにね~。

このうえ、まだ買うか?2018年02月09日 10時55分55秒

2018年の今年、今までの楽器変遷を振り返ると、
中学、高校時代・・・日管の最安テナー(学校の備品)
             日管の小バス、日管のバリトン( 〃 )
大学時代前半 ・・・日管の最安テナー( 〃 )
             日管の最安ユーホニウム( 〃 )
大学時代後半 ・・・オパール(謎のメーカー、オールズではない)
キャバレー時代・・・キング3Bゴールドプレート
             オールズ(火事で焼けたキャバレーから出た)
30歳~68歳 ・・・ バック16
             キング3Bシルバー
             バック・テナーバス(中古)
             キング・フリューガボーン
             ヤマハ・ユーホニウム(友人の遺品)
             P-bone
68歳      ・・・・ヤマハ・カスタム(中古)

金管楽器、特にトロンボーンは、サックスのように部品を交換してビンテージ物になる、といったことはなく、年とともに(特にスライドが)劣化していく。でも、その劣化がいい、という考え方というか、音への向い方もある。それで、古い楽器が処分できない。

今現役で使っているのは6本、新しい楽器のハリのある音と、古い楽器のダークな音、どちらも捨てがたい。しかし、それも一年毎に古くなっていく。そろそろ新しいのを補充する必要がある、って言ったら、カミさんからなんと言われることやら・・・・・・。

今年新しくなったもの、二つ2018年02月12日 23時59分59秒

その1.ヤマハのサイレント・ブラスを買い換えた。

長らく使った旧機種が、重たい、イヤホンの接触が悪くなって方耳しか聞こえない、外部入力ジャックの接触不良、などなどあって、迷ったあげく、アマゾンで発注。

使ってみてまず、小型で軽い、音がクリア、操作部が減った、など使い易くなっている。電源は電池のみ、は想定外だったが、そう電池の消耗もないのでよしとしよう。

その2.スライドオイルをヤマハのスライドオイルに換えた。

ずっと○○ミックスを使っていたが、液が分離して長期間使えないので、ステージでたびたび補給と水スプレーを繰り返していた。で、これもネットでたまたま見て発注。

まだ使用期間が短いので一概には言えないが、一度塗布すると次の日まで長持ちするし抵抗もないので、使用感はこちらのほうがずっといいと思う。

今年に入って始めた新しいこと二つ、たいしたことはないが、とりあえず何か始めないと、という焦る気持ちを少しでもガス抜きしないと・・・・。

ボントロ女子の悩み相談-なにぃ、コードって高度だって?2018年02月14日 16時00分00秒

生徒:ねぇ先生、楽譜に7センチメートルって書いてあったけど、7センチを、どうせえってえ指示なのかな?
先生:(センチメートル?!)それはCm7、シーマイナーセブンス、っていって、コードが書いてあるのね。
生徒:高度?標高何メートルとかの。
先生:(古いダジャレ~)コードって和音、音の重なりのこと。それについは「3ページでわかるコードの話」を読んでね。コードって高度、ってことじゃないから。
生徒:ふんふん・・・なるほどね。でも、なんでコードなの。音符を書いた方がよくわかるんじゃねえの。
先生:(ねえの?)コードの始まりはジャズ発祥のニューオリンズで、ジェリー・ロール・モートンって人が考え出したって言われてるわ。
生徒:ほー、で、なんでコードなん。
先生:そのころのバンドメンバーには、ほとんど楽譜が読めないって人が大勢いたの。
生徒:春風亭昇太みたいな人だ。
先生:何?
生徒:読めない、嫁無い。ハイ、座布団1枚~。
先生:(叱られるぞ)で、その人たちにメロディに合う和音を演奏して欲しい場合、いちいち音符を指定するより、ここはCのコード、ここはAmとかって指示したほうが手っ取り早いでしょ。
生徒:だったら「ドミソ」、とか「ラドミ」、でもいいんじゃない。
先生:ところがそうでもないの。例えば、基本のキーがF(へ長調)だとすると、「移動ド」で「ド・ミ・ソ」は、実音で示す「固定ド」では「F・A・C」なにっちゃう。それで、キーに関係なく和音の構成を示すコードが必要なわけね。
生徒:移動道、固定道?
先生:そのキーの主音をドと考えるのが「移動ド」、「かえるのうたが♪」は、キーが何にしろ「ドレミファミレド」、一方「固定ド」は、キーがCなら「CDEFEDC」、キーがFなら「FGAB♭AGF」、という考え方ね。
生徒:じゃコードは音の重なりだけを表すのね。
先生:ところがドッコイ。
生徒:(ドッコイ?)
先生:和音には役割があるの。階名の「ド・ミ・ソ」はトニックって言って安定感・終止感、「ファ・ラ・ド」はサブドミナントって途中感、「ソ・シ・レ」はドミナントって言って終りたい感、みたいなね。
生徒:役割ねぇ、して、ナンデソウナルノ?!
先生:(志村か!)導音の関係ね。特にドミナントの「ソ・シ・レ」にソから7番目のファを加えると、シはドに行きたがる、ファはミに行きたがる、結局ドミソになりたがる。そういう役割があるのね。このシとファを導音と言うの。
生徒:にゃるほどね。で、どうやったらコードを見ただけで音の重なりが分かるようになるの。
先生:まずはそのキーの音階の上に出来るコード、ダイアトニックコードって言うんだけど、少しずつでもそれを覚えることね。
生徒:たとえば?
先生:キーCだと、C、Dm、Em、F、Gm、Am、B。キーFだと、F、Gm、Am~、みたいにね。
生徒:ひぇ~、コードの征服ほど遠いな。
先生:まだまだ。それはほんの入り口で、代理コードとか、さらに音を重ねるテンションコードとか、曲が途中で転調する場合とか、「カッコイイ」が先で理論が後になる場合とか、ジャズのコードは奥が深いの。
生徒:ほ-ら、やっぱり、コードって高度、じゃん。金返せ~。