『二音(トーン)を追うもの一音(トーン)をも得ず』2020年12月11日 11時00分00秒


フルバンドには、同種の楽器が存在する。アルトサックスなら2本、テナーサックス2本、トランペットとトロンボーンは4本ずつ、など。

コンボバンドの場合は、ピアノ、ベース、ドラム各一人ずつというのは同じだが、フロントメンバーは、複数人いても楽器はそれぞれ異なる。

フルバンドでは、競争相手がいてライバルになったりするが、コンボではそういう相手がいないので、自己啓発で自分を高めることになる。

どちらがいい、ということではなく、個人の向き不向きだろうが、それでも両方経験するのは、列車で両側の景色を見ておくようなもの。

ビブラートの有無、ハーモニーのバランスなどはフルバンド、曲の構成から演出まで全部の責任を負うのはコンボなど、それぞれの景色が。

では自分はどっち向きなのか。フルパンドでの欲求不満、コンボでの実力不安、片方でそれを感じると、もう片方に逃げて行く、という体たらく。

ということは、今活動している「一人バンド」は、需要があるとはいえ、両方から逃げていることになるのか、こりゃイカン。

本当に自分のやりたいことは一体ナニなのか、そろそろ探しに出掛けようか・・・。

そこで本日の一言、
『二音(トーン)を追うもの一音(トーン)をも得ず』

『風邪は(バンド)マン病のもと』2020年12月12日 13時15分15秒

世界中でコロナが猛威を振るっているが、コロナ以外にもバンド界には以下のような注意すべき病気・疾患が存在するので細心の注意が必要である。

【 金欠病 】
所持金が無くなり困窮する病気。一般的な病気だが、特にバンドマンが罹患すると、恥欠く、義理欠く、人情欠く、の”三欠く病”にまで進行する。

【 腎臓欠席 】
「腎臓の調子が悪いんで」という言い訳で飲み会をスルーする、特に若いバンドマンが罹りやすい病気。

【 ミズムシ 】
正式には”見ず無視症”といい、バンドマンが自分より演奏の上手い者に対して羨望の態度を隠すためにとる病気。

【 ツーフー 】
破廉恥で自堕落な生活が当たり前のバンドマンが、「改心」という漢方薬の副作用で、ツーフー(普通の隠語)に生活をするようになってしまう病気。

【 イロノーゼ 】
寝ても覚めても色事のことしか考えられなくなる病気。男性バンドマンほぼ全員が潜在的に罹患している。

【 E潰瘍 】
キーがE(♯が四つ)の曲に原因不明の拒絶反応を起こし、心がキリキリと痛む病気。特にB♭楽器奏者に多い。

【 キカン四炎 】
人の言うこと聞かん、全体の音聴かん、小言が効かん、気が利かん、の四つのキカンに侵される炎症。馬鹿なバンドマンが罹患することが多いが、「馬鹿につける薬は無い」とされており治療不可能な病気。

風邪をひくと上記のような病気を併発することもある。十分に注意して年末年始を迎えられたい。

そこで本日の一言、
『風邪は(バンド)マン病のもと』

『 ♪ミカンの端(はし)が~ 刺してある~ 』2020年12月13日 11時40分40秒


ベランダの外の木の枝に、8等分にカットしたミカンを付けて早2週間。

大阪メジロ雄「ほれあそこ、ミカンの切れっ端が、木の枝に刺してありますな」
大阪メジロ雌「ほんに。人間の罠かもしれまへん、用心せんと」
江戸っ子メジロ「なになにミカン?てやんでぇ、人間が怖くってメジロがやってられるかってんだ、ちょっくら行って味見してくらぁ・・・チッチッ」
大阪メジロ雌「兄さん、なんともおまへんか」
江戸っ子メジロ「なんともありゃしねえよ、普通の安物のミカンの味だ」
大阪メジロ雄「さよか、大事おへんか、ほなワテも行てこ・・・チッチッ」
大阪メジロ雌「待っておくれやす、あても行くさかい・・・チッチッ」

初めの頃はほとんど手付かず(くちばし付かず?)で残ってしたのが、最近では、全部食べられていて、自分の朝食より先にミカンのカットを始めるように。

ミカン1個では生態系破壊でもなかろうし、メジロ2、3羽では鳥インフルも心配ないだろう。ガラス戸越しの鳥観察が癒しになる日々が、年末年始にかけて、もう少し続きそうだ。

そこで本日のメジロの一言、
『 ♪ミカンの端(はし)が~ 刺してある~ 』

『 避けたいバラバラの日々 』2020年12月14日 12時50分50秒


楽器を選ぶ難しさ、それは伴侶を選ぶのに似ている・・・かも?

あの楽器が好きだ~、と選ぶ場合もあれば、ブラスバンドに入部したら「空いているのは、これとこれだが、どっちがいい?」という場合も。

選んだ楽器が自分に合う場合もあれば、「あっちの方がいいな」と思い続けて身に付かず、途中で別の楽器に乗り換える場合もある。

恋愛なのか見合いなのか、偕老同穴の契りなのか離婚・再婚なのか、そう考えると、楽器選択の重みが増してくると思うのだが。

相思相愛、楽器とのそんな関係が出来れば一番だろうが、そのためには、好きになるまで付き合う、そんなところも恋愛関係に似ている。

親が「ピアノをやりなさい」、先生が「お前はこの楽器をやれ」に、その楽器がその子の人生の伴侶となる、という認識を持っているだろうか。

親や先生の薦めと、子供の想いと、楽器が「私を選んで欲しい」という願い、その三つがバラバラにならない、幸せな楽器選びができますように。

そこで本日の一言、
『 避けたいバラバラの日々 』

『 一字あることは二字ある 』2020年12月15日 11時50分50秒

「今年の漢字」は『密』だと発表された。
一文字というのが清水寺での恒例行事だが、二文字ではどうなるのか、検証してみた。

【 三密 】
もちろん、今年の新語大賞にも選ばれた、日本生まれのコロナ対策の言葉。英語では3Cs『Crowed(密集),Close-contact(密接),Confined(密閉))』として真似ているらしい。

【 延期 】
「延期の決定」をダラダラと延期したGoTe GoTe(後手ゴテ)対策の象徴の言葉。

【 十万 】
場当たり的対策でその場をしのごうとした第一歩目の施策。

【 武漢 】
将来、人類滅亡の震源地として語られるかもしれない中国の都市。

【 鬼滅 】
若者言葉の「”鬼”○○」が、完全に市民権を得ることになった言葉。

【 帰還 】
人類に、宇宙とは何か?生命とは?人間とは?心とは?の疑問はさておいて、まずは人々を喜ばせたカプセルの行動。

【 謝罪 】
「遺憾に思います」や、「お詫びを申し上げたいと思います」などのゴマカシ言葉で、真のお詫びの言葉「ごめんなさい」を言わないこと。今年は特にタレントや政治家が多く用いた。

【 閉園 】
「最後の日にこんなに客が来るなら続けたらいいのに」と思わせるほど客が殺到する、テーマパークなどの終焉。

【 自粛 】
本来の意味の「自らすすんで行動を慎むこと」に、令和2年から「半ば強制的にやめさせること」という意味が加わった言葉。

今年の二文字大賞は、さて、どれにしようか・・・

そこで本日の一言、
『 一字あることは二字ある 』

『 対岸の歌人 』2020年12月16日 10時10分10秒


たまに俳句や和歌のテレビ番組を観る。

アマチュアの作品を見て、上手いなぁとか、これはイマイチとか、勝手な批評をするが、いわゆる”歌人”と言われる人の句や歌を見たとたん、「ん~」と感心してしまう。

これは、以前ブログに書いた「権威崇拝主義」かもしれないが、たまに自分で詠んだりすることがあるから、その感性の鋭さや新しさに感じ入ってしまう。

若いころは山頭火にはまって、種田酒造跡に行ったり、四国の「一草庵」を訪れたりしたが、それは、なんとか自分の感性と近い歌を、と追い求めていたのかも。

17文字や31文字の簡潔な文学、それに触れることが、音楽の感性にも役立たないか・・・いやいや、俳人や歌詠み人への道は、そうヤワなものじゃないだろう・・・。

そこで本日の一言、
『 対岸の歌人 』

『 笑うかどうかに福来る』2020年12月17日 09時50分50秒


最近、落語を聴いてもなかなか心が動かない。自分が鈍くなったのか、とも思うが、それにしてもカセットテープに数百本も録り貯めていた頃の情熱が湧かない。

落語が古典になり過ぎたのか?「囲いが出来たよ、へー(塀)」「煙草盆がひっくり返った、はい(灰)拭きましょう」で、今どきの若者が笑うとは考えにくい。

それでも、日常の中で起きたことが、逆に落語のネタにあった、ということもあるはずで、その実感があれば、古典を聴いて笑いがおこる、かもしれない。

『更衣室に作ったタオル置き用の棚が、今朝落ちていた。そこでカミさんに言った、「おい、ナンか載せたんじゃねえか」』・・・古~!、でも、

頭で考えただけのネタ、実感のないまま踏襲する古典、では絶滅危惧演芸になりかねない。新作でも古典でもいい、中卒でも東大卒でもいい、正月に聴きたくなる落語や噺家の出現を楽しみに待とう。

そこで本日の一言、
『 笑うかどうかに福来る』

『 喉元過ぎればあっさり忘れる 』2020年12月18日 11時11分11秒


「いいこと」と思ってやったつもりが、思わぬ逆効果、という場合もある。

木の枝に付けたミカンを、小鳥がついばんでいる。そこに、木の下で様子をうかがっていた猫が、ソ~ッと近づいたかと思うと、パッと木に飛び付いた。

もちろん、小鳥は高い枝に飛び移って逃げたが、しばらくは木に寄り付かず、猫も諦めて姿を消した。残ったのは寒風に佇む木の静寂。

ミカンを食べられない小鳥、狙った獲物を逃がした猫、静寂の中に佇む木、を眺めていると、なんとなく今の世界のコロナ対策を見ているような気が。

自粛解除だと喜ぶ人々、そこへ2波襲来で、再び自粛、その結果迎える静寂の年末年始。さて、いいこと(自粛解除)というミカンを、これからどういう深謀遠慮で与えるのだろうか。

小鳥と猫の生活の行方を握るミカンの提供者は、ミカンを付ける場所をさらに高い枝にした。が、さて、これから世界はどんなコロナ対策をとるのだろうか?

そこで本日の一言、
『 喉元過ぎればあっさり忘れる 』

『来年は丑年なので、”モウ”たくさん』2020年12月19日 10時55分55秒

落語『寝床前』

「おや、皆さんお集まりで。ご災難なこって」
「ええ、またですよ、大家さんの年忘れジャズライブ、聴きに来ない者はマンションの家賃、元に戻すってんでしょ」
「あたくしも、ライブを聴けば家賃半額でいいってんで、ここに住んでんだけど」
「普段はいい人なんだが、トロンボーンを持ったとたん人が変わっちまう」
「あの音、ゾウが落し穴に落ちたときの叫び声」
「ま、どんな曲をやるのか、ちょっと訊いてきますよ・・・え~、お支度のところお邪魔します、今日はどんな曲を聴かして頂けるんでしょうか」
「ま、お入んなさい、どんな曲をやるか訊きたいって、お前もツウだね。今日は大勢お集まりのようだし、怠けちゃいけない、たっぷりやる」
「たっぷり、ですか(汗)、で、どのような」
「そうだな、まずは、デキシーナンバーから、”聖者の行進”、”セントジェームス病院”、”12番街のラグ”、サッチモの”このすばらしき世界”、”ハロードーリー”、”オチチャニア”」
「ほうほう、すると、今日はその6曲ということで」
「いやいや、それからフルバンドナンバーの”インザムード”、”Aトレイン”、”センチになって”、そうだボサを入れとこう、”イパネマの娘”、”リガードボサノバ”、”おいしい水”、それから御大登場、J.J.ジョンソンの”セイ・フェン”、”ショートケイキ”、カーティス・フラーの”ファイブスポット”、”ラブ・ユア・スペル”」
「・・・で、それでお開きという・・・」
「いやいや、これからがお楽しみだ、メンバーが入れ替わり立ち替わりの、マラソン・ジャムセッションで、会場を興奮のルツボにするからな!」
「興奮のルツボ!?え~、そうなりますと、30日の朝から始めて、終るのはいつごろに」
「そうだな、除夜の鐘が撞き終わるころには」
「除夜の鐘まで続くんでございますか(泣)」
「あ、そうだ、新年をライブで迎える、ってのもいいな」

そこでオチの一言、
『いえ、来年は丑年なので、”モウ”たくさん』

『 狭い了見そんなに急いでどこへ行く 』2020年12月20日 11時15分15秒

ある所へ演奏に行く途中、カーナビの「ここを左です」が、焦りの始まり・・・

指示通りに左に曲がったら高速道路を下りてしまい、目的地にまだまだの所の一般道路で迷子状態に。それからの焦りったらありゃしない。

幸い、かなり余裕を持って出ていたので、入り時間には間にあったが、凹んでしまい、自制したつもりだが、演奏するときの焦りったらありゃしない。

演奏が終って帰るときも、トラウマで、カーナビを疑いの目で見てしまう。途中のSAで食事する気も起こらないほど、帰り道の焦りったらありゃしない。

家にたどり着いてやっと落ち着き、お疲れ様のビール。しかし、もうすぐ夜中の12時、体に悪いと知りつつ飲むときの焦りったらありゃしない!

そこで本日のカーナビの一言、
『 狭い了見そんなに急いでどこへ行く 』