『 牛乳少年のとうもろこし薄片 』2020年12月28日 09時30分30秒

「オカンが、楽器の名前忘れた、ゆうてんのやけど」
「ほー、楽器の名前を。ほな、いっしょに考えてあげよう、どないな特徴ゆうてたか教えてくれる」
「オカンがゆうには、管を伸び縮みさせる楽器らしいねん」
「その特徴はトロンボーンやないか。トロンボーンゆうんは、スライドを伸び縮みさせて音階を作る、楽器の中でも不便きわまりない楽器なんやから。トロンボーンで決まりやがな」
「でもオカンがゆうには、ブラスバンド部の女子があこがれる楽器らしいねんな」
「ほー、ほなトロンボーンと違うか。女子生徒の憧れはフルートか、せいぜいアルトサックスまで。重たくて音の低い楽器なんかに憧れるわけないんやから。ほな、他になんかゆうてなかったか」
「オカンがゆうには、演奏した後、口の周りにまあるい跡が付くらしいねん」
「トロンボーンやないか。あれは”UFO”ゆうて、あの跡のせいで嫁にゆけん、ゆうて嫌われてんのやから。トロンボーンに決まりやがな」
「俺もそう思たんやけどな、オカンがゆうには、ジャズでやってんの見たことない、ゆうんや」
「ほな、トロンボーンと違うか。トロンボーンはジャズだけが威張って演奏出来る場なのよ。クラッシックではボーッと待ってる時間のほうが長いんやから。ほな他になんかゆうてなかったか」
「”ガチョ~ン”ゆうギャグ、やりはるコメディアンがやってた、ゆうんや」
「トロンボーンやがな。クレージーキヤッツの谷啓は、日本でも有数のトロンボーン奏者やったのに、コメディアンて思われてんのやから。トロンボーンに違いないよ」
「でもオトンがゆうには」
「オトンが、なにゆうたん」
「神社にある、火焔太鼓、やないかて」
「絶対ちゃうやろ、ももええわ」

そこで本日の一言、
『 牛乳少年のとうもろこし薄片 』