漫才『コロナに負けないライブハウス』2020年10月18日 11時30分30秒


A:私、コロナに負けんごと、ジャズのライブハウスやろうと思とります。
B:あんた、ライブハウスの経営て、どんだけ難しいか知っとっと?
A:知っとるくさ、どげんか店にするか、もう計画も立てとります、はい。
B:ふーん、たとえば。
A:まず、コロナに備えて、十分の対策ばとるごとします。
B:そら、今のご時勢では、一番大切かもしらんけどね。
A:入り口では検温、ボディチェック、念には念をいれて、検便。
B:検便まですっとね!?そら、女性の客は来らっさんよ。
A:店の中にはお香を炊いて、壁一面に「アマビエのお守り」ば、貼っときます。
B:まあ、アマビエはいいかもしらんけど、店の備品はどげんすっと。
A:グラスは、病院から払い下げの紙コップを使います、目盛り入りの。
B:そら、検尿用のやつやろ。
A:著作権のことがあるけん、スクリーンには私の結婚式のDVD、バック音楽は般若心経、これで、大幅な経費節減。
B:食事はどげんすっと?
A:メニューを「セレブ様用」と、その残り物で作った「庶民用」の、二種類に差別化ばします。
B:そら、どっかの国んごと、分裂ば生むばい。バンドのギャラはどげんすっとね。
A:自分で稼いでもらいます、バンド部屋ば通らんと客席に行かれんごとしとって、そこに『紙幣のみ受け付けます』て書いた楽器ケースば置いとってもらいます。
B:おやおや、それで来てくれるバンドマンがおるとね。たとえば、ライブ時間になっても、ピアニストが来んやったら、大ごとするばい。
A:そん時は客席に向かって、大声で叫びますたい。
B:なんてね。
A:「お客様の中に、ピアニストはいらっしゃいませんか~」、て。
B:そげんかライブハウス、誰も来んやろ。もう、いいよ。

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