ボントロ女子の悩み相談 -なにぃ、ロングトーンが辛いって?2018年01月11日 21時30分30秒

生徒:ねぇ先生、ロングトーンやっても息が続かないんだけど、あの練習、要る?
先生:そうねぇ、イスにあぐらかいて座って吹いても、息は続かないでしょうね。
生徒:あぐらダメ?
先生:(お前女子だぞ!)そもそも、ロングトーンってのは息の延ばしっこ、じゃないの。正しい姿勢と、正しい呼吸、それを身に付けることが目的なわけ。
生徒:ふーん。じゃ、あぐらじゃない正しい姿勢、っていうと、正座か。
先生:(坊さんか!)そうじゃなくて、呼吸をするのに無理のない姿勢、ということ。
   ▼座奏ではイスに浅く腰掛ける、立奏では肩幅ぐらいに足を広げる
   ▼肩の力を抜いて、リラックスして、背筋を延ばす
   ▼両方の二の腕が自然に「ハの字」になるように楽器を構える
   ▼左手はしっかりと楽器を固持
   ▼右手はスライドを自由にコントロールできるようにリラックス
   ▼個人の歯や唇の形状に合った無理のない角度に楽器を構える
生徒:ふーん、それが正しい姿勢ね。じゃ、次の、正しい呼吸ってのは。
先生:呼吸には、寝ててもやる「無意識呼吸」と意識して呼吸する「意識呼吸」があって、演奏で大切なのは「意識呼吸」ね。それから、胸郭を広げる「胸式呼吸」と横隔膜を緊張・弛緩させる「腹式呼吸」があって、それを正しく使うことが大事ね。
生徒:な~んか、漢字ばっかりで分かりませ~ん。
先生:まず、あなたみたいに、なんとなくブレスして途中で苦しくなる、ってことがないように、フレーズの長さによって、ブレスの位置やタイミングを意識する、それが「意識呼吸」ね。
生徒:え~、自分の好きなときに呼吸をしちゃダメなの?それってパワハラじゃん。
先生:(無視!)次に大切なのが「腹式呼吸」。腹筋をコントロールして横隔膜を使って呼吸することね。
生徒:ねえ、「肺筋力」って言うくらいだから、肺が伸び縮みするんじゃないの。
先生:(アホか!それを言うなら背筋力)あのね、肺はただの薄い膜で、自分では伸び縮みしないの。呼吸は、横隔膜の動き、胸まわりの動き、でやってるわけ。で、トロンボーンを吹くのに大切な「腹式呼吸」を認識するには、まず、
   ▼腹筋を意識して大きく息を吸う(息を吸って腹がプックリ出る感じ)
   ▼必要な息を吸って一瞬だけ息を止める(腹筋で息をコントロールするため)
   ▼その後、同じ強さ・スピードで息を吐く(空気ソファをギュ~ッと押す感じ)
生徒:えー、それがロングトーンのやり方なの。それってツラ~。
先生:(辛くてもやれい!)本番のステージのいろんな場面を想定してロングトーンを心がけておくのが大事ね。曲の始め、長い休符の後、長い音、ピアニッシモ、フォルテッシモなんかを演奏するときに、それが役に立つから。
生徒:へ~い。じゃ今日からあぐらを止めて、スーパープレーヤー目指すか。バイチャ~。
先生:はい、頑張って~。(スーパープレーヤー?コンビニプレーヤーぐらいじゃない)

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