バンドマンの為の国語辞典(た)2017年10月12日 11時00分44秒

たいがんのかじ【対岸の火事】
自分に影響が及ばないところで起きるトラブルや不運な出来事のこと。「他人の不幸は蜜の味」という、人類が根底に持つ精神性を表す言葉。

たいきばんせい【大器晩成】
将来見込みのない奏者に対して発する、慰めを含んだ誉め言葉。

たいしょう【大将】
1.全軍を指揮・統率する人、転じてその場での一番偉い人。近年では「シャチョサン~」とも言う。「大将、ご機嫌すね、ちょっと寄っていきません?」「大将?誰が 大将だ、オレがいつ戦争に行った~!」(古今亭志ん生のくすぐり)

ダ・カーポ【da capo】
曲の途中から一番最初に戻れという指示。酔っぱらいの話が延々と繰り返される元となる記号。

タキシード【tuxedo】
バンドマンの作業服。黒黒蝶ともいう。ニューヨーク州タキシード公園にあった会員制 クラブの服だったことからこう呼ばれる。時折ボーイと間違えられるのが欠点の服。

ただ【只】
隠語で「ロハ」、無償、無料のこと。「もらう」、「安い」と共にバンドマンの好きな言葉トップスリー。

ただざけ【ただ酒】
無償で振舞われる酒。銘柄や等級に関係無くバンドマンが一番美味いと感じる酒。

たまげる【魂消る】
魂が消えるほど驚くことから、非常にびっくりすること。「ラッパのあいつ、 玉取っておカマになったげなばい」「ひゃー、たまげた!」

たまよけ【弾除け】
自分に降り掛かる災難を他に向けさせるための人や物。「バンマス、用事って何スか?」「ナニ、今からフロアマネージャーに謝りに行くんだけど、 いっしょに来て」

たゆまぬ【弛まぬ】
「弛む」=油断する、の否定語で油断のないこと。バンドマンの場合「弛まぬ努力の甲斐 も無く」のように二重否定で用いることが多い。

たらいまわし【盥回し】
バンドマンの得意な曲芸のひとつ。「皿回し」と異なり、決して自分のところへは落さないという芸。バンドマンの得意な曲芸としては他に、
「綱渡り」・・・ヒヤヒヤしながら生きる芸
「自転車操業」・・・倒れたら終わり、の生活を倒れずに送る芸
「腹芸」・・・腹の中に一物を持っている芸
「化け物使い」・・・世間の魑魅魍魎をあやつる芸
「丸投げ」・・・非難を浴びずに責任を回避する芸
「石頭」・・・他人の忠告や意見に惑わされない芸
「雲隠れ」・・・借金や非難から無傷で逃れる芸

たりゅうじあい【他流試合】
「遊ばせてください」と言いつつ内心は命懸けでよそのバンドで演奏すること。

だんがいぜっぺき【断崖絶壁】
バンドマン生活の背後にある、落ちたら這い上がれる見込みのない崖。

たんき【短気】
気が短い性格。気長の反対。これに「強気・弱気」という性格を加えてマトリックスにした場合、キャバレーのビッグショーで面倒な譜面をもらうと、
  1.短気で強気 |2.気長で強気
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  3.短気で弱気 |4.気長で弱気

1.短気で強気
  「こんな難しい曲?!もってくる方が悪い!」(逆ギレ)
2.気長で強気
  「こんな難しい曲?!練習するからギャラあげて」(ケツまくり)
3.短気で弱気
  「こんな難しい曲?!間違えても俺のせいじゃない!」(逃げ)
4.気長で弱気
  「こんな難しい曲?!調子が悪いからお前やって」(他人まかせ)

たんしんふにん【単身赴任】
「仕事」という大義名分で妻としばし別々に暮らせること。

タンバリン【tambourine】
叩いている人はやかま しくないのに、周りの人はやかましい、という、カラオケ屋に常備されている不思議な打楽器。